大学への過剰な愛情という現状

 タイトルはゴロの良さで決めました。
 ところで、2009-03-03という記事は「はてな」の「人気の記事」をチェックしている人ならだいたい知っているはずですが、そもそもどうしてこの記事はこんなに反響を呼んでいるんでしょうか? ざっと見てみただけでも数百単位でブックマーク・コメント・トラックバックがなされています*1
404 Blog Not Found:いっそ東大と京大だけにしちゃったら?
http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20090304/1236177880
ちまたにあふれる大学論について思う - ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
 で、普通に考えたら、とりあえず地域ごとに国立大学をガンガン廃止しようっていうのは、正気の沙汰じゃないと思うのです。id:Chikirinさんの元記事でも専門系は一つずつ残すとかいうファンシーな理由で東京藝術大学は存続とかやってるみたいですね。私なんかは、こういう議論のとき、まっさきに芸大は切り捨てられるんじゃないかなと思ったんですが。
 そんな感じで、けっこう粗い(ネタっぽい)元記事なんですけど、みんな過剰に反応してるので、その理由が気になったんですが、ズバリ、大学への過剰な愛情じゃないでしょうか。
 みんな、なんだかんだ言って、自分の出た大学への愛を中心として、大学のシステムに愛情を持ってるんじゃないでしょうか。大学間に序列があると信じていて、自分の大学が上のランクにあることに誇りを持っている人が、大学が統廃合して序列が弱まることに過剰に反応するのも勿論あると思います。でも、今回、これだけの反応を元記事が集められたのは、人生のうちで大学に足を踏み入れるか否かに関わらず、多くの人は、今の日本の「学歴社会」に保守的な心地よさを感じてるからじゃないでしょうか*2。当然、私も例外ではないです。

*1:このブログでも国立大学の統廃合私案は世界的パラダイムシフトのきっかけになります!! - うるち随筆でお笑い的な意味でのネタにさせてもらいました

*2:「学歴社会」というと、大学を「知」や「研究」の観点から捉えている、マジメな方々が含まれてない感じがしますが、そういう人たちも、大学に入らないと、「知」とか「研究」の面でも大きなデメリットを負うことはひしひしと感じてると思います