全国体力テストの公表に反対する人は差別主義者です

平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査に関する実施要領について [別紙] 別紙 平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査実施要領−文部科学省
http://sankei.jp.msn.com/life/education/090125/edc0901250321001-n1.htm
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20090122-OYO1T00135.htm?from=top
 体力テスト自体はやるべきだと思うよ。ただ、数値が低かったからどうこういって騒ぐべきじゃないだろう。騒がずに、淡々と体力向上に向けての取り組みをまとめるべきだ。
 もちろん、内容も公表すべき。橋下知事は市町村別に公表しろと迫っているみたいだけど、まったく正しい。むしろ学校ごとに公表するべきだ。そのほうがきめ細かい対策ができる。
 公表に反対しているアホな人たちは「序列ができる」の一点張りだが、この意見はアホすぎる。ハンドボール投げの数値が平均より1M短い中学校があったら、序列ができるのか? 公表反対派は「私は体力のあるなしで人間を差別しますよ」と公言しているようなものだ。彼らはオリンピックで日本人選手が負けるたびに日本国の価値が下がると思っているのだろうか? 中国は最も多くの金メダルを獲得した国だから最も価値の高い国なのだろうか? アホらしい価値観だ。これは学力テストにもいえる。
 ここから個人的な話。僕は「スポーツテスト」という名前の体力テストを小学校高学年から高校卒業まで毎年受けていた。模試のように結果に応じてA,B,Cなどと判定がつくのだが、常にAだったと思う*1。といっても、運動部に入っている男子の3割はAが出るのだった。女子の基準は「柔軟」以外は非常に甘く、男子よりはるかにAが多かった気がする。Aを取ると賞状がもらえた。これはけっこうやる気に繋がったので、体力のある子をさらに伸ばすという意味ではテストは有効であると思う。
 しかし、「公園ではボール遊び禁止」「道路であそんじゃいけないよ」などとそこかしこに注意書きのある大阪で、小学生の外遊び奨励もあったもんじゃないから、小学生の体力を伸ばすのは都会では難しいだろうなあ。そりゃ、毎日アップダウンの激しい通学路を通ってくる田舎の小学生の方が健脚ですわ。
 どうやったら都会で体力を上げられるか。上で紹介した記事には、少年野球などの指導者のいない場所での指導が重要だって書いてあるけど、逆に地域の少年野球やキックベースを推奨したらいいんじゃないか? 地元のサッカークラブなんかが放課後のグラウンドで初心者に指導するとかいいんじゃないかな*2。ドッヂボールに代わってグランドの端っこでのミニサッカーが流行れば、サッカー日本代表も強くなるんじゃない? どっちにせよ、教育委員会(笑)の力じゃ限界あるでしょ。外部の協力が必要だね。

*1:確か毎年ではなかったが、体格から予想される体力と実際の体力を比較した数値や、全国での偏差値も出た

*2:一部の小学校ではたま〜にそういうイベントがあるようだけど